きものの汚れやしみは様々です。きものの状態を確認し、しみ抜き、修正、染め替えなど、技術と経験豊富な技術者が対応いたします。また、丸洗いや、水や汚れを付きにくくする撥水加工できものライフをサポートします。
丸洗い
丸洗いは、きもの全体の汚れをすっきりときれいにします。シーズンの終わりやしばらく着ない場合におすすめです。
丸洗いで落ちる汚れ
- 軽いファンデーションや皮脂など
※残った汚れは別の処置が必要です。
丸洗いの主な流れ
- 袖口、衿などを予洗い
- ネットに入れ丸洗い機へ
- 臭気抜き
修正
きものの様々な「困ったこと」に対応いたします。きものの状態や汚れにあわせて専門的な手法で処置をいたします。
- 食事の時にシミをつけてしまった…しみ抜き
- きものに黄色っぽいしみがあった…黄変抜き
- 古いきものの金彩がはがれた…箔直し
- きものの色が褪せた…ヤケ直し
- 帯を締める胴回りや膝の辺りにスレができた…スレ直し
- きものにカビが発生した…カビ落とし
- 紋の色が薄れた…紋直し
- 刺繍がほつれた…刺繍直し
- 着物の色が似合わなくなってきた…染め替え
しみ抜き
ついて間もないしみや汚れの処置をおこないます。
しみや汚れの種類は様々です。
- 油性…ファンデーション汚れ、ボールペン、マーカーなど
- 水性…汗じみ、雨じみ、ジュース、しょうゆなど
- 混合…皮脂汚れ、タンパク質汚れ、マヨネーズなど
※きものを着た後は汗をかくことが多いので、汗抜きをおすすめします。
黄変抜き(黄変直し)
しみや汚れは放置しておくと酸化して黄変します。黄変はとても頑固なため、丸洗いやしみ抜きでは落とせません。
黄変抜き(黄変直し)の流れ
- タンスから取り出したら黄変が
- 薬品を使って黄変を抜くと地色まで抜けます
- 色を掛けて地色と同色に仕上げます
黄変抜き(黄変直し)のできない一例
- 襦袢と裏地(八掛・胴裏)・・・生地が薄く、染めの堅ろう性が低いため
- 生地が(脆化して)弱っているもの
- 黄変が進みすぎたもの(焼け焦げのような茶褐色に変色したもの)
工芸修正
美術品の修正作業に似ています。柄を付け足したり、箔直しをして汚れを隠します。しみが抜けない個所に柄を描き足したり、柄が派手になったきものを地味にします。まわりの色柄と調和させ修復・補正を行います。
- 箔がはがれているきもの
- まわりの色柄と調和させ、修復・補正をします
ヤケ直し
ヤケは部分的な退色で原因は様々です。色の濃淡を専門道具(ピースガン)で、掛け合わせていく超難度のワザです。広範囲な色ヤケにも対応可能です。
ヤケの範囲や程度、生地の濃度などさまざまな要素がかかわるため、一見しただけで見積もるのは困難です。
- たたんだ部分が退色
- 色を掛け合わせて補正します
染め替え
きものの地色や柄を染め変えることで、雰囲気が変わります。
お好みや用途、きものの状態に合わせた染め替えをお楽しみいただけます。
- 染め替え前
- 染め替え後
洗い張り
主に仕立て替えをするときに行います。
・適度な温水にシルク用ソーピング剤を融解させ、全体を優しく揉み込みながら汚れを落とします。
*生地の性質や状態(生地が弱っている、絞りや金彩加工がある、スレや縮みが発生しやすい等)、
しみの状態によって適した洗い方を行っています。
*上記の洗い張りができない場合、別の加工方法をご提案させて頂きます。
仕上げ
きものが大喜びする「ふっくら仕上げ」です。きもののすべての加工に「ふっくら仕上げ」が付いています。
アイロンを生地にあてずに蒸気を吹きかけ仕上げます。蒸気はバキューム装置で取り去ります。
保管パック
収納スペースにお悩みの方に「シルクパック」「しあわせパック」がおすすめです。
しばらく着用予定のないきものや子供の祝い着、思い出の振り袖などに最適です。保管パックでスペースがより有効に使えます。
メリット
- 防虫、防カビ効果
- 黄変防止
- 湿気遮断による縮み防止
- きものの保護(ほこりや水漏れ、水害等)
- 金銀箔系の黒変防止
- 酸化退色の防止
- 虫干し等の手入れが不要
「シルクパック」-再利用ができます
シルクパック1枚にきもの、襦袢、帯のワンセット程度が入ります。
「しあわせパック」-再利用できません
着用予定のないきものを保管するのに最適です。
大サイズ/6枚入れ 小サイズ/1枚入れ
虫干し加工
オゾンの力でカビや雑菌を殺菌。しょうのうやカビ、タバコの臭いもカット。湿気を取り除き、きものをふっくら仕上げる効果もあります。
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